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Space for slow mobility “iino”

時速5kmで自動走行するスローモビリティ“iino”を展開するゲキダンイイノ合同会社が神戸市のメリケンパークで行った実証実験において、モビリティの待合空間(のような場所)を設計した。東西に長い移動距離を持つメリケンパークの中央に位置する突堤に、新たに海を眺めるための場を設けることで、iinoによる移動体験をより豊かにすることを目指した。

設営にかけられる時間が限られているため、搬入が容易で現場で簡易に組み立てられる構成であること、かつ設置後は簡単には動かせないだけの重量とサイズを確保できること、そして木工CNCルーター “ShopBot”によって加工・製作できることを条件として、最適な形状を模索した。

同時に、iinoの「type-S」と呼ばれるモビリティの車両内に、どのような設備があれば安心して乗り降りができるのか、複数人でも自然に同乗できるのか、走行中に違和感なく風景を楽しめるのかといった観点から検討し、実験を行った。

モビリティの発着点と終着点には、アイコンとなる屋台を設置した。屋台自体もiino(上の写真のものより一回り大きなタイプ)に積載して移動させることができるサイズであると同時に、単体でもリアカーのように引いて運ぶことができる構造とし、柔軟な運用を可能としている。

クライアント : ゲキダンイイノ合同会社
什器製作 : ゲキダンイイノ合同会社
屋台製作 : マジカルファニチャー
モビリティ内スチールハンドル製作 : Chromes株式会社
撮影 : 山田圭司郎